まじめな質問、答えて終わり

絶句。 一度でも霞が関で働いたら常識、ということも知らん人がいるのか。 しかも官僚で。  誰が言ったか知らないけど「木下次官を任命したのは安倍首相」というデマを流布する御仁がいるとか。  これ、はっきり言うけど、デマ。 本当に、「官僚でそれ言ったら馬鹿」級のデマ。 問題は、知らない素人さんはそれを信じてしまうからタチが悪いこと。 私の本を読まなくても、いろんな番組での話を聞いていたらわかりそうだけど。  前回の「まじめな問題」、官僚なら誰でも知ってる事例が一つはある。 言うまでもなく、橋口収が主計局長をやりながら次官になれなかった角栄人事。 ↑大体、ツイッターとか2ちゃんねるで私の悪口を拡散している奴の批判って、「橋口は国土庁次官になったじゃないか〜」級の常識の無いレベル。 自分で捕捉する気にならんから捨て置く。 官僚でそのレベルの奴がいるから、嘆かわしい。 わかんない人のために言っておくと、上の文章の「次官」って、書かなくても大蔵事務次官の事。  一般人にはまったく関係ないから知らないのは恥じゃないけど、 私の事を批判したいなら「知らなきゃ馬鹿」級の初歩的な霞が関の常識を言うと、主計局長をやると次官になるのが慣例。 例外は戦後4例しかない。2例は占領期の異常事態なので除外。 その内の1例が、角栄人事。 ここまで慣例として確立していることは、明文化されていなくても、 不文法として成立しているということ。  では、総理大臣が財務次官人事に介入した事例、角栄人事以外は? 少なくとも、大蔵省が財務省になってから、あったっけ? 総理大臣が簡単に大蔵次官(財務次官)の人事を動かせるなら、  即座に10個くらい事例が出てもおかしくないが、そうはならない。 2つ目でみんな悩む。 たとえば、涌井主計局長の場合は総理の拒否ではないので違う。   倉山塾の塾生さんが、以下のような情報を持ってきたので、さすがにその情報は素人意見でしょ?と思ったら、結構、官僚さんがネットで書いているものにもあるとか。   流されたデマを整理すると。 1.なぜ安倍総理はそもそも木下次官を任命したのか2.もし自らの政策に邪魔ならばなぜ罷免しなかったのか  2.の方、「だから、そんなことできた事例、あげてみろよ」で終了。 私の本を読めば、書いてあるけどね。  塾生の565さんが以下にまとめてくれたので、とりあえず引用。  現行の局長級以上の幹部人事については、各大臣の任命権は残しつつ、 平成12年の閣議決定に基づき、あらかじめ内閣承認が必要とされている。(約450人が対象) なお、内閣承認に際しては、事前に官房長官が主宰する閣議人事検討会議を開催している。 http://www.kantei.go.jp/jp/singi/koumuinkaikaku/forum/h191012/pdf/siryou05.pdf  事務次官、局長その他の幹部職員の任免を行うに際しては、 あらかじめ閣議決定により内閣の承認を得た後にこれを行うこととする http://www.kantei.go.jp/jp/singi/koumuinkaikaku/forum/h190724/pdf/siryou07.pdf (9ページ)  このあとの565さんの知見、霞が関人事にまったく予備知識が無い人でもわかりやすいけど、あえて言わない。虚心坦懐に読む気が無い人がいる場では公開しない。 「倉山塾に入らないとダメなんですか」みたいな人もいるけど、態度が悪い人があまりにも多いからわざと控えている。もともとここは何でも書く場だったけど、前回の「まじめな質問」までのアンチレスの多さ、私があきれるのわかるでしょ?  さて、総理には財務次官に対する人事権があるか。 はい。その通りですね。 形式的には総理大臣は拒否権を行使できますね。 では形式だけで動いているの?不文法は無視して良いの?  本当は「まじめな質問 その3」で聞こうと思っていたこと。  角栄人事と現在の安倍首相、条件は何が同じで何が違うか。  同じ・形式的な命令権限は存在する。・財務次官(大蔵次官)人事には、内定が存在する。・主計局長就任の時点でほぼ確定。これをひっくり返すのは不可能ではないが至難。  びっくりするのは、 この程度のことも知らないで、「木下が黒幕ってソースだせよ」とかほざいていたのか。この砦のアンチレス。  ちなみに、「ソース」ってまったく異なる二つの意味があるのですが、 おわかりでしょうか。嘲笑 ソースの定義が不明なので、答えようがありません。笑…

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